語学学校 Part 1 ~ 学校サイトやインターネット情報ではなかなか知り得ない、安くて小さな語学学校の実態!!
2017/02/28
アメリカ留学には色んなパターンがあります。
語学留学、語学学校から2年制のコミュニティカレッジや4年制大学への転校、専門学校留学など。行く州や通う学校によって、留学にかかる時間や費用がかなり変わってきます。
アメリカ留学したい!!とは思っても、一体どこから始めていいのかよくわからないですよね。どの州のどの学校がいいかなんて、全く見当もつかないと思います。私もそうでした。
実際のクラスの様子がどんな感じなのかとか、他の生徒さんの様子とか、細かい情報はインターネットではなかなか見つけにくいかも知れません。アメリカにいても、実際に通っている人の話を聞かない限り、ほとんど情報は入ってきませんし。私はアメリカに来て、いくつかの語学学校に通いました。なので今回は私の経験を基に(あくまでも私個人の体験談、意見、感想、そして主にこのロスアンゼルス周辺の学校ですが)、実際のクラスの様子、かかる時間、費用、語学学校の選び方などについてお話したいと思います。
まずは語学学校留学から
大体の留学生は、まず語学学校から始めます。日本の大学に通っていて、その学校のプログラムで1年間交換留学をする、というような場合は別ですが。
語学学校はLanguage School又はESL Schoolと呼ばれます。ESLは“English as a Second Language”の略です。
私の様に、語学学校なんかで時間を無駄にしたくない!!と思う人もいるかもしれません。私とにかく、映画やドラマで見た大きなキャンパスに行きたくって仕方がありませんでした。語学学校で本物の英語を話せるのは先生しかいないので、語学学校はサササっと終わらせて、早く本物の英語の環境の中に飛び込んで行きたかったんです。
でも実際問題、最初からコミュニティカレッジ(2年制の公立学校)や4年制大学から始めるのは、かなり難しいです。まず、アメリカに行く時点で、入学に必要なTOEFLのスコアを持っていなくちゃいけません。ある程度の語学力がなくちゃいけないです。それに、授業に慣れながら、新しい環境、アメリカ生活にも順応していかなくちゃいけません。アメリカに来てばっかりの頃は、文化の違いや、言葉の壁から、戸惑うことも多々あります。私はQuarterコイン(25セントのコイン、もし日本にあるなら、25円玉の様なもの)の使い方にさえ最初はうろたえていました・・・100円、50円、10円、5円、1円玉で育った私には、25セントなんてすっごい中途半端に思えて・・・
なので、まずは語学学校に行くことが一番現実的だと思います。TOEFLスコアもいらないですし、入学条件も易しいので。でも、アメリカには語学学校は星の数ほどあって、どの学校に決めたらいいか迷ってしまいますよね??
私の場合は留学エージェントを通して留学準備を始めました。もちろん、プロにまかせてもいいのですが、今の時代、何でもインターネットで調べることが出来ます。色んな留学サポートのサイトにいくと、色んな語学学校を紹介していて、情報を入手出来ます。もし、もうすでに行きたい州や興味のある州があれば、自分でその州にある語学学校を検索してみるのもありです。学校のサイトは全部英語で書かれているかも知れませんが、勉強にもなりますしね。
私は、留学はスタートが一番肝心だと思っています。出来るのなら、あのFreshな日々に戻りたいです。新鮮な分、何でも吸収出来ちゃうんです。なので、出来るだけ最初の1、2年は効率よく有意義に過ごしたいです。そのためにもちゃんと自分にあった語学学校を見つけることが大事です。そしてそれは、その後の英語力、滞在期間、費用にも関わってきます。
安くて小さな学校
語学学校と言っても、色んなタイプの学校があります。授業料も月に$300位の学校から$1000以上かかる学校まで、行く学校、プログラムによってかなり違います。
安く済ませたいなら、月$300位からの学校もあります。大体は学校自体が小さく、クラスの数も少ないです。『学校』というよりは、大きなビルのフロアの一角が学校、というように、他のオフィスに混じっているが多いです。正直、授業の内容が充実しているかと聞かれると、やっぱりそこまで期待はしない方がいいかもしれません・・・
なぜなら、このような小さな語学学校は、留学生が英語を学ぶために来たり、コミュニティカレッジや大学への転校に向けて語学力を付けるための学校ではない、からです。もちろん、語学を学びに来る生徒もいますが、ほとんどの生徒は希望する学校に行くまで、お金が貯まるまで、ステータスキープのためなど、つなぎとして安い語学学校に通います。学生ビザで来ている以上、どこかの学校に籍を置いてなくてはいけないので。
実際私も4年制大学卒業後、他の学校に転校するまでのつなぎとして語学学校に行きました。周りも英語を学ぶことを目的としない人達ばっかりでした。
そもそも学業も終わっていたり、目的が違っていたりするので、生徒は最低限の出席率を得るためだけにしか来ません。生徒はあまりお金をかけず時間を稼ぎたいので、安い学校を選びますし、学校もお金が入ってくる以上問題はありません。Homeworkもほとんどなく、生徒にとってはラクですし。衝撃的な事実かもしれませんが、これがここロスアンゼルス周辺の、安い、小さな語学学校の実状です。
何年も前は、『生徒がお金だけを払えば、クラスには全然行かなくてもいい学校』、がたくさんありました。でも、何年か前から移民法が厳しくなり、学校として成り立っていない学校や、不正行為のある学校が摘発され、いくつもの学校が閉鎖してしまいました。法が変わり、新しい条例に順応出来なかった学校もどんどんなくなってしまいました。生徒が行かない学校は目を付けられやすいですし、生徒がブラックリストに載ってしまったり、もし学校が閉鎖に追いやられたら、生徒も困ります。
今は出席に関して厳しくなってきている学校が増えてきています。出席日数が少ないと、結果学生ビザを失ってしまうこともあります。もちろん、それまで何度かWarning Letterは来ますが。やっぱり学校はちゃんと行くべきですね。
私の場合はお金を払っている以上、もったいないし、何か学べるかもと、出席はしました。最低限の出席日数でしたが・・・ 生徒が全然いないので、ほぼ毎回自習とういう様なクラスもありましたし、授業の前半がレクチャーで、後半が自習というクラスもありました。Homeworkがないクラスばっかりでした。
ここで、私が通った語学学校について、詳しく書きたいと思います。
私が行った小さな語学学校①
場所:ロスアンゼルス、コリアンタウン
学校:大きなビルの1階の一角
クラスルーム:3つ程
授業料:月$220(2010年当時の学費、今はつぶれて学校はありません)
大学卒業後、次の学校に行くまでのつなぎとしてこの語学学校に行きました。もうClose downしてしまって今はないのですが、授業料はかなり安く月$220でした。2010年に数ヶ月行きました。
とにかく安いので、籍を置いている生徒の数は多かったです。でもこの学校で生徒を見たことはほとんどありません。みんな来ないんですよね。来ても出席シートに名前だけ書いて帰る、なんていう生徒ばっかりで。
私が取っていたクラスは、私を含め、毎回生徒が3、4人でした。多い時は6、7人いた時もありましたが。授業内容は語学学校らしくイディオムや前置詞の使い方などのレクチャーでした。教科書はなく、先生の机の上にどっさり置いてある本の中から1冊選び、それを読んで感想文を書く、なんて感じです。ゆる~いクラスでした。
週に4、5日のスケジュールでしたが、出席率は最低75%あればいいと聞いたので、週3日位しか行きませんでした。学校には駐車場もなく路上駐車で、しかも2時間までしか停めれなかったので、クラスの途中に車を移動しに行ったり・・・大体の生徒は車を動かす時に、そのまま帰ってました。クラスの時間は本来は1日4時間位ですが、適当です。みんな自由です。行く時間も去る時間も、とにかく行けば問題なし、というような感じでした。
周りの生徒も、もう何年もアメリカにいて、この程度の英語を学ぶ必要はない人達でしたし、みんなで英語を覚えよう!!という雰囲気全くなかったです。というか、クラスの中に全くエネルギーがない・・・ このようなクラスで英語を上達させるのは、なかなか厳しいかと思います。
私が行った小さな語学学校②
場所:アーバイン
学校:オフィスが並んでいる敷地内にある、1つの建物
クラスルームの数:6つくらい
授業料:月$450(2010年の学費、2016年この学校は閉鎖しました)
次にIrvine(アーバイン)にある語学学校に行きました。この学校はESL、コンピューター、歯科コースがあり、私はコンピューターデザインのクラスを取りました。私のコンピューターのクラスの授業料は、当時(2010年)月$300でした。昨年2016年にこの学校も閉鎖しました。今はGarden GrooveのCampusだけ残っています。ESLは月$450になります(年間$5,400÷12mo=$450/mo)。ただここの学校は、授業料を半年分払わなくちゃいけないのが欠点でした。もちろん在学中に気が変わって、他の学校に転校することになってもお金は返ってきません。
この学校も週4、5日のスケジュールで、私のコンピューターのクラスは朝の9時から午後1時まででした。ESLはもう少し長くなります。朝はラッシュアワーで通学に1時間以上かかるので、ちょっと厳しい・・・と思っていたら、先生の方から10時でいいよ、と言ってくれました。こんな感じです。こんなのはコミュニティカレッジや大学ではあり得ません。少しでも遅れたらクラスに入れてくれない先生もいます。
私はコンピューターのクラスでしたが、近くのESLのクラスを覗いてみると・・・パンパンでした!!意外にもみんな真面目に来てるんです。Capacityが20人位のクラスルームが、いつも生徒がいっぱいでにぎわってました。どの先生に当たるかによっても、授業の雰囲気は変わってきます。さずがに内容まではわかりませんでしたが、いつも先生と生徒の会話が聞こえてきて楽しそうでした。トイレの横というのもあって、いつも覗いていましたが、毎回ほぼ満席状態。ESLのクラスが2つしかないというのも理由かも知れませんが。1つのESLのクラスも、常に何人もの生徒がいました。小さな学校ではありましたが、少しは語学学校らしい感じがしました。
学校によっては、クラスに来なさい、出席率が70%(出席率は学校によって異なります)を切ったら、学生ステータスをTerminateします、という書類にサインさせる学校もあります。でも、この学校はそこまでのことをしていなかったので、みんな自主的に、積極的にクラスに来ていました。
コンピューターのクラスはステータスキープのために来ている生徒がほとんどでしたが、ESLはちゃんと語学を学びに来ている生徒も多いように見えました。このような学校が見つかれば、少しは語学を学びにアメリカに来たんだ感があるかもしれません。学校に来ている生徒の数も多いので、会話のチャンスもありますし、充実感も増すと思います。
私が行った小さな語学学校③
場所:ガーデナ
学校:2階建てのオフィスビルの1階ほぼ全部
クラスルームの数:いっぱい
授業料:ESL 月$300、TOEFL Preparation 月$420
私が最後に行った学校です。この学校はESL以外に、ビジネス、東洋医学のコースもあり、私はビジネスを取りました。出席が結構厳しかったので、ESLのクラスもビジネスのクラスも、生徒はちゃんと来てるイメージがあります。
ステータスキープのための生徒が多かったので、多少、ただ行けばいい、という感じの学校ではありましたが・・・ ESL以外のプログラムは、プログラム終了後にOPT(Optional Practical Training)という、1年間有効の労働許可書(労働ビザではありません)が下ります。なのでビジネスの生徒、特にMBAの生徒は比較的ちゃんと来ていました。ビジネスの授業料は月$700と安くはないですし、全く行かないというのはもったいないので。
正直、昔は『行かなくてもいい学校』の1つで、あまり評価の良い学校ではありませんでした。でも、法も規則もどんどん厳しくなり、それに伴い学校も改善され、今は先生によっては、絶対に9時までに行かなくちゃいけないESLのクラスもあるようです。学校の校長先生がすごく向上心が強くて、UCLAと提携しようと交渉したり、米国公認会計士(CPA:Certified Public Accountant)になるための試験、CPA Examの準備コースを作ろうとしたり、色々チャレンジしています。スタッフもしっかりしていて、対応もすごく早いです。
個人的には好きでしたが、元々あまりいい噂のなかった学校なので、生徒もこの学校に何かを期待して行くわけではありません。正直、ほとんどの生徒が、勉強することではなく、時間稼ぎや、プログラム終了後に発行される許可書OPT(ESLのコースはありません)目的で行きます。ESLのクラスは離れていたので、クラスの様子を覗いてみることは出来なかったのですが、聞いた話だと、あまりレベルの授業内容ではないようです。形的にはみんな出席はしていますが。
私のビジネスのクラスで考えてみます。やっぱり、コミュニティカレッジや大学になどに比べると、レベルが低くなります。使っているMaterialは他の学校と同じでも、Lectureの仕方や、クラスの構成などから、大学院のクラスでさえも、コミュニティカレッジ以下かも知れません・・・Assignmentのあるクラスもありましたが、コミュニティカレッジなどに比べると、かなり簡単なものです。なので、ESLもそんな感じがと思います・・・・
この学校は生徒の8,9割は日本人です。そうなるとやっぱり、日本人特有のグループ構成が始まり、常に日本語で話してしまいます。その結果、他の言語の生徒とも話す機会も減ってしまいます。
元々いい噂のない学校なので、この学校は100%安全か、と聞かれると、何とも言えません。小さい学校は特に目を付けられるので。この周りの小さな語学学校で安全と言える学校は一つもないように思えます。でもこの学校に対して私が感じたのは、学校がどんどんどんどんFlexibleになっていって、私達にとっていい環境を作ろうとしている、ということです。学校のレベルはそこまで高くはないのかも知れませんが、スタッフが法を知っている、対応が早い、という点ではかなり心強いです。
他にも小さな語学学校はこのロスアンゼルス周辺にいっぱいあります。小さいからちゃんとしてない、とか、安いから期待は出来ない、ということもないのかも知れませんが、少なくとも私が見てきた学校は、ステータスキープの生徒に使われてるだけのことが多く、学校自体もゆるい感じです。もちろん学校の方針や、クラスや生徒の雰囲気で変わってきますが。他の語学学校に行っている人から、今日は人数が少ないからすぐ終わった、なんていうのも聞いたりします。超楽!!とかも。でも出来れば語学学校は短期間で終わらせたいですし、ちゃんと英語を学べる学校に行きたいですよね。そのためにアメリカに行くんですし。
Conclusion
今回の記事をまとめると、安くて小さな語学学校は時間稼ぎ、ステータスキープのために使われてしまうことが多い、ということです。残念ながら、これが安い小さな学校の実態です・・・だてにアメリカに14年もいるわけではありません、Trust me!!
ネガティブな印象やグレーな部分も含まれているため、今回の記事では学校名は載せていません。もちろんローカルの情報誌や、インターネットでも名前は出ているので、ご連絡いただければお答えします。Contact Meからメッセージ下さい。
次の記事、『語学学校 Part 2 ~ 授業料が高すぎる~!!でもやっぱりしっかりしている大きな語学学校』では、世界各地にもセンターがあるくらい大きな語学学校についてお話ししたいと思います!!