アメリカ留学 4年制大学 Part 1 ~ 私の感じた、アメリカ大学留学の魅力!!

   

アメリカ留学のゴールをBachelor’s Degree(学士号、4年制大学を卒業するともらえる学位)の取得とする人も多いかと思います。最初からBachelor’s Degreeを目指して来る人もいれは、コミュニティカレッジ在学中にAssociate’s Degree取得ではなくBachelor’s Degree取得に変更する人もいます。

アメリカ4年制大学の魅力は、私はなんと言っても、クラスの数の多さだと思います。もちろん専攻を決めるので、自分の興味のあるクラスだけ!!というわけにはいきませんが、困ってしまうくらい選択肢がいっぱいあります。学校が大きければ大きいほど、生徒の数も多いので、クラスの種類や、時間帯、自分に合ったものが見つかると思います。

もちろん他にも魅力はあります。色んな国の人と出会えるものそうですし、広いキャンパスもさすがアメリカと感じます。人の多さも、モールのような大きな立体駐車場、スケボーで移動する生徒(本当はキャンパス内でのスケボーは禁止です。捕まったら罰金です・・・)、全てにアメリカを感じます。

私は大学は2年しか行きませんでしたが、その中で感じた魅力を紹介したいと思います。

 

専攻、クラスの種類の多さ

アメリカの大学はとにかく専攻が多いです。そして、それに伴いクラスの数も半端じゃないです。もちろん、専攻によって取るクラスは決まっていますが、Elective のクラスは何を取ろうか迷ってしまうくらい取りたいクラスがいっぱいです。

専攻、クラス、カレッジカタログ

私はCalifornia State University, Long Beach(略してCSULBと呼びます)に行きました。

Photo from Everythinglongbeach.com

このピラミッドがCSULBの目印です!!

CSULBのMajor(専攻)の数は85と書いてありますが、副専攻(Minor)も入れるともっともっと分野はあります。

専攻、カレッジカタログ

コミュニティカレッジ、大学には”College Catalog,” “University Catalog”というものがあります。語学学校は学校によりますが、比較的大きな学校はカタログがあります。これは、学校のMissonや、専攻、必要単位、費用、クラス内容など全部が書かれたものです。CSULBのカタログはなんと944ページもあるんです!!

全部の専攻を載せるのは無理なので、一部だけ載せています。これは ”A” から始まる分野のリストです。

専攻ではなく、”Certificate”しかないものもあります。例えば 『American Indian and Indigenous Studies』や 『Applied Disability Studies』は ”Certificate” しかありません。

『3D Media』から始まり、『Women’s, Gender, and Sexuality Studies』で終わりますが、その間に数えきれないほどいくつもの分野があります。

CSULBの”University Catalog”はこちらから見れます。

CSULB_2016-17_Catalog

クラスの種類

専攻や分野だけでもこんない多いのに、クラスの数と言ったら、もう星の数です。それぞれの分野にいくつものクラスあります。

例えば『Accountancy』(会計学)を見てみます。初歩のクラス ”Financial Accounting” や ”Managerial Accounting,” 少しAdvancedな ”Intermediate Accounting” はもちろんクラスがいっぱいあります。

”Financial Accounting” や ”Managerial Accounting” はコミュニティカレッジもこれに負けないくらい選択肢はありますが、さすが大学は ”Intermediate Accounting” も多いです。

コミュニティカレッジだと ”Intermediate Accounting” のクラスは1つしかなかったりします。例えば、これは同じカリフォルニア州にあるコミュニティカレッジ、El Camino Collegeの ”Intermediate Accounting” のスケジュールです。

Business 2B ”Intermediate Accounting” は水曜日の夕方6時から夜9時10分までのクラス1つだけです。どの先生のクラスにしようかな、どの曜日のクラスにしようかな、などの選択肢はありません。

さすが大学です。他にも会計のクラスはいっぱいあります。

”ACCT 320” や ”Acct 480” と数字が付いていますが、この300番台、400番台は大学にしかありません。基本300番台はJunior(3年生)、400番台はSenior(4年生)のクラスです。コミュニティカレッジも、学校にもよりますが、基本は”English 1010”(4桁の学校もたまにあります)、 ”History 260” など数字でわかるようになっています。アメリカの学校はハッキリと1年生、2年生と分かれるわけでなはく、自分の持っている単位数で決まります。Freshman でも取れる200番のクラスもありますし、Junior が400番台のクラスを取ることも出来ます。でも基本的にはPrerequisite(先修科目)があったりするので、小さい番号から順番に取っていくことが多いです。

会計学だけでもこんなにあります。中にはクラスの数が少ない分野もありますが、さすがに大学はクラスの数も、先生の数も本当にすごいです。1クラス200人以上のクラスもたくさんあります。校舎の端から端までは30分以上かかるくらいキャンパスは広く、その敷地内にたくさんの建物があります。取っているクラスによっては、建物が遠いのでバスに乗って移動する場合もあります。クラスとクラスの間が15~20分くらいしかない場合は、歩くと間に合わなかったりもします。

私はこの専攻、クラスの多さがアメリカの大学の魅力、そして最大のメリットだと思います。

専攻選び

私のmajorは国際関係、”International Studies” でした。学校によって名前が違ったりして、”International Relations” と呼ばれることもあります。内容としては、”Political Science”(政治学)に近く、政治のクラスは最低5、6つくらい必須でした。政治の苦手な私は出来るだけ避けたかったのですが、No choiceです・・・ それ以外はいろんな分野から少しずつ選ぶ、という感じです。

この専攻 ”International Studies” は専門性が低く、あまり使えない専攻とも言われます。悲しい事実ですが、実際には使えないと言われる専攻がいくつかあります。“Useless Degrees” や “Worst Degrees” で検索をかけると必ず入ってくるmajorがあります。例えば、『Fine Arts』(美術)、『Fashion Design』(ファッションデザイン)がそうです。もちろんこの学士号を持ってファッションの世界で活躍している人もいますが、多くの人は学歴や資格なしで飛び込んでくるとのことです。知識よりも、センスやパッションが大きく関係するようです。あとは、『Anthropology』(人類学)や『Archeology』(考古学)も専門性は高いですが、需要が少ないようです。個人的には大好きな分野なので、Anthropologyのクラスはいくつか取りました。他には『Language』(言語学)なども難しいようです。

”International Studies” は色んな分野から色んな事を少しずつ学びます。人類学、地理、経済学、ビジネス、政治、社会学、歴史、など。なのでどれも中途半端で、専門性が低くなり、使い道があまりありません。それでもそのことを知っていながらも、私は国際関係を選びました。その時の私には、“将来役に立つもの” よりも “今自分が学びたいもの” しか考えれなく、他の専攻に変えるという選択肢はありませんでした。そして、国際関係を学んで、卒業しました。

私は国際関係を選んだことに後悔はありません。中学生の時、社会・地理学のクラスで、難民キャンプの写真を見ました。私が国際関係に興味を持ったのは、その写真に影響を受けてからです。ビザ申請の時のPersonal Essayに、将来は海外青年協力隊に入り発展途上国に行くんだ!!と書いたのを覚えています。

しかし、時は経ち、興味が変わり、知識も増え、考えも変わり、今は全く違うことに興味を持っています。今でももちろん国際関係に興味はありますし、よく海外のニュースも読みますが、もうあの頃ほどのパッションはありません。発展途上国へは直接行けなくても、将来何か違う形で繋がったり関わっていければと思っています。

将来どうなるかなんて誰にもわかりません。その時は興味があっても、私みたいに後で変わるかもしれないですし、ずっと夢中でいれる保証はありません。どちらもまた実用性の低い専攻ですが、やっぱり『Psychology』(心理学)、『Criminal Justice』(犯罪学)もよかったかなぁと思う時もあります。特に今は昔に比べてもっともっと情報収集が出来ます。そんな中、専攻を1つに決めるのは難しいかもしれません。

アメリカの学校は比較的簡単に専攻を変えることが出来ます。Junior(3年生)になって、専攻の必須クラスをいくつも取ってから専攻を変えると、もちろん時間もお金も無駄になってしまいますが、専攻を変えるのは自由です。Freshman(1年生)、 Sophomore(2年生)の一般教養のクラスを取りながら、興味のあることを探し、それから決めても全然遅くないです。もちろん私の様に、これを学ぶんだ!!と、すでに自分のやりたいことが決まっている方も多いと思います。ただアメリカは本当に色んな専攻があるので、例えやりたいことが決まっていても、一度専攻のリストやクラススケジュールに目を通してみるのもいいと思います。色んな発見もあるかも知れません。 1、2年生で取る一般教養のクラスで、アメリカならではのクラスを取ってみるのもいいかも知れませんね。

 




 

International

Photo from www.csulb.edu

そしてもう1つの魅力は、色んな人に出会えることだと思います。講師も含め、色んな国からの人が集まって来ています。コミュニティカレッジでも、もちろん、色んな国の人と出会えますが、やっぱりローカルの方が多いです。

私の行ったCSULBもカリフォルニア州にあるということもあり、大都市ロスアンゼルスに近いので、色んな国からの留学生がいます。やっぱり大都市の方が便利ということもあり、留学生が多いです。昔いたワイオミング州は田舎で何もないですし、そこにたどり着くまでに時間がかかる不便さもあり、留学生は少なかったです。

CSULBはそこまでレベルの高い大学ではありませんが、特に東海岸の『MIT』(Massachusetts Institute of Technology)などは世界中のスマートな生徒達が集まってきます。そんな世界中のBestな人達の中で勉強出来るのも、私はアメリカならではだと思います。

ほとんどの学校に ”International Student Club” や ”International Friends” などのクラブ、サークルがあるので参加してみるのもいいかもしれませんね。私はワイオミング州のCasper College、カリフォルニア州のLBCC (Long Beach City College) 在学中に留学生クラブに参加していました。そこで仲良くなった友達もいっぱいいます。

やっぱりアメリカの生徒とは言葉の壁を感じることが多々あります。そんな時、何か通じるのもがあるのか、留学生同士仲良くなることが多いです。英語が話せないもの同士だから、分かり合えたり、逆に話しやすいということもあります。色んな国からの生徒が通っていて、国際関係に興味のあった私は、その環境が大好きでした。色んな人と関わって、視野を広げることが出来ます。

せっかく日本から飛び出してくるんです。色んな国の人と関わって、視野を広げたり、知識や経験を増やせるようにトライしてみるのもいいですよね。

 

とにかく広い Campus!!

Photo from www.csulb.edu

アメリカはとにかく全てのスケールが大きいです。なのでキャンパスもすごく広いです。コミュニティカレッジのキャンパスは広いといっても、端から端まで20分程で歩けたりします。駐車場から何とか反対側に建ってる建物まで辿り着きます。でも大学は本当に広くって、CSULBは端から端まで約2kmほどあり歩くとちょっとした遠足になります。それくらい広いです。

キャンパス内にはいくつものDepartmentの建物もありますし、Food Courtやちょっとしたお店もあります。CSULBにはFast Foodとコンビニが合体したようなストアがあって、1学期だけバイトしました。そこで覚えた英語もいっぱいあります。

エスカレーターもありました。

ちょっと見えにくいですが、屋根が斜めになっているとこにエスカレーターがあります。

”Japanese Garden”もあります。

Photo from www.csulb.edu

奥にCSULBの目印のピラミッドが見えます。残念ながらこの日本庭園へは行ったことがありません。私はいつもこうなんです。せっかくワイオミング州に1年半もいたのに、有名な”イエローストーン” にも ”デビルズ・タワー”にも行きませんでした。せっかくいい環境にいたり機会があるのに、逃してしまうんです。今思うと、もっともっと積極的に色んなことに挑戦すればよかったなぁと思ったりもします。

これは14年前に少しだけ通った、ミネソタ州にあるMinnesota State University, Mankatoです。このキャンパスも広かったです。

Photo from greatvaluecolleges.net

私が居たのは1月~5月までで、冬から春になる、丁度いい時期でした。冬の夜は本当にキレイですよね!!北海道出身なのでやっぱり雪は大好きです。

Photo from YouTube

雪が解けて、緑になって来た時に、違う州に転校してしまったので、緑のイメージはあまりありませんが、噴水もあるようです。よく生徒が草むらで寝ていたり、座って勉強していたりします。そんな時、アメリカだなぁと感じます。

Photo from lcmarchitecs.com

この建物は覚えています。何のBuildingだったかまでは覚えていませんが・・・

Photo from mnsu.edu

学校の敷地内ですが、まるで街の中にあるBusiness buildingのようです。

This is sooooo America!!ですね。よくドラマや映画などでも出てくる、学校のスタジアムです。

Photo from peoplesco.com

Martin Luther King Jr. の孫のスピーチがこのスタジアムで行われたので、聞きに行ったのを覚えています。まだアメリカに来たばっかりで、英語なんてほとんどわかりませんでしたが、知り合った先輩達とみんなで聞きに行きました。良い思い出です。

 

4年制ならではの魅力

私は選択肢の多さがアメリカの大学の魅力だと思います。専攻変更が自由なことや、何歳でも大学に戻れるのもやっぱり日本と比べてAdvancedな点だと思います。何歳からでも将来の可能性が広がります。

他には、有名な大学に行けばですが、レベルの高い教育なども魅力ですよね。私は、有名大学に行きたい、一流大学に行きたい、というタイプの人間ではないので、自分の学びたかった国際関係のある、経済的にも可能な大学を選びました。

UCLA や UC Barkley はこの西海岸では一番レベルの高い大学で、成績もよっぽどよくないと入れません。そしてとにかく私達留学生の授業料はすごく高いです。

私がEl Camino Collegeで取った”Personal Finance”のクラスは、UCLAでもビジネスを教えている先生のクラスでした。UC グループの大学で講義をして、コミュニティカレッジでも教えているという先生はたまにいます。その先生が言うには、大事になのはどこの大学に行くかということではなく、自分のMotivationだ、とのことです。自分のモチベーションや、意志次第で知識やスキル、将来が変わると言っていました。どの学校でも、語学学校やコミュニティカレッジでも、モチベーションを高く持つことは大事です。

個人的には、”IQ”よりも”EI”(Emotional Intelligence: 頭脳、頭の良さよりも、人の気持ちを考えることが出来たり、空気を読んだり出来る能力)の方が大事だと思っています。私は学校に行って、学業だけでなく、色んな人と関わって観察力や想像力、コミュニケーション能力を高めるのも大事なことだと思います。

感じ方は人それぞれですが、私にとって、大きなキャンパスで色んな人と出会い、Uselessではありましたが自分がずっと学びたかった国際関係を学んだ2年間の日々には、今でも特別な思いがあります。ただ残念なのが卒業を急ぎ過ぎて、勉強とシフト以外の思い出があまりないことです・・・

そして、当時は仕送りがあったので、大人になってから自費で行ったコミュニティカレッジよりも緊張感がなく、真剣さに欠けていたことです。当時はそれなりに頑張っていたつもりですが、やっぱり1クラスに約10万円も払うので、自費留学の方が緊張感、危機感が違います。学生時代もう少し緊張感を持っていれば、少し結果が変わっていたのかなとも思います。

アメリカ大学留学は素晴らしい経験になると思います。ただ、授業料がすっごく高いんですよね・・・コミュニティカレッジでさえ高いのに、大学はもっとお金がかかります。

『アメリカ留学 4年制大学 Part 2 ~ 卒業までにかかる費用』では、実際にどれくらいかかるのかを紹介します!!

 

 

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